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  • 執筆者の写真Admin

Aix-en-Provence

更新日:2018年12月26日


8月の上旬、新婚旅行で向かったのはフランス。

エティハド航空で成田からアブダビ経由でパリに着き、そこで2泊を過ごした。

日差しの強いパリで、飛行機慣れしていない私たちは見事に時差ボケを発症し、その殆どをホテルの部屋でお昼寝で過ごすハメになった。ある意味贅沢。


パリを観光もそこそこに、3日目に向かったのは南仏の街、エクサンプロバンス。

ANA時代の同期が旦那さんと一緒に暮らしているので、会いに行こうということだった。

そしてりゃっかり2泊させてもらうという計画。ハネムーンで人ん家泊まる夫婦な。


パリとはまた違って、エクスでの滞在はゆっくりと楽しむことができた。

それもこれも、くつろげる空間を提供してくれた友人夫婦のおもてなしスキルの為せる技。

車で古い村に連れて行ってくれたり、手料理をふるまってくれたり、夜更かししてモノポリーやったり、薬局で口内炎の薬を買ってくれたり(笑)。

とにかく人に気を遣わせなずに、でもちゃんともてなす彼ら夫婦のスキルはすごいなと思った。同じことしろと言われても、きっとできない。


そんなこんなで終始時差ボケは治らなかったものの、フランスでの新婚旅行はとても思い出の残るものとなった。

振り返ってみると、いわゆるガイドブック的な旅よりも、誰かに会いに行ったり、学びに行ったりする旅の方が楽しめる気がする(パリで一番楽しかったのも、香水博物館の無料ツアーだったし)。

昔、ANA同期の会話の中で「もうどこに行っても大体同じ」という会話になったことがある。世界のどこに行っても(とはちょっと言い過ぎしれないが…おおよそ先進国は)、さほど新鮮さを伴った新しい土地への印象を持つことが少なくなった、という話に、私も共感するところがあった。


「それだけ大人になったからじゃない」

という意見もあったが、私もこの感覚を喜ばしい変化だと思っている。

新しい土地へ赴いたという興奮は、遅かれ早かれいずれ消える。

あとに残るのは、目に慣れた光景と言語や文化の違いという壁。

それらの現実を冷静に見つめることができて、はじめてその土地へ本当に向き合える気がするのだ。そこからリアルな「生活」を築く準備が整うと言ってもいいかもしれない。


「あの場所へ行けば、何かが変わる」

という初々しいエキサイトメントは、もう私たちの中には存在しない。

でも、だからこそ今いる場所が日本だろうとNYだろうとパリだろうとどこか第三世界だろうと、やっぱりそこでリアルな「生活」を築けるかは、すべてまるっと自分次第、ということを知っている。それでもやっぱり大変なことはあるから、そのために友達がいることも、分かっている。


次はどこに住もうか。

エクスで楽しく、逞しく暮らす友人夫婦を見て、私たちもこうありたいと思った。





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